Pocket

 

メッセージ

 

 

法律は私たちを縛るだけのものではありません。

「人が人のために」作ったものだから。

 

パッチテストの話を切り出すと多くの理美容師さんは「メーカーの責任逃れでしょ」の一言で終わらせようとします。 もちろん、そうでない理美容師さんもいらっしゃいますが実際とても多い返答です。仮にそれが事実だったとしても 残念なことはその問答の中に「お客様」のことが一切出てこないことです。

お客様の美と安全を守るのが理美容師が お客様を蚊帳の外にし「メーカーの責任逃れでしょ」という言動もまた「責任逃れ」ではないでしょうか。

しかし、そういう答えになってしまうのも理解出来ます。ネットや有知識者に聞いても明確な答えや法的な線引きなど具体的で明瞭な答えを得ることが出来ず、業界全体的に曖昧な風潮を感じます。

そこで、自分を守ったり相手を責めるためにも使われてしまう法律を私は「私たちを縛るものでもなく、みんなの 幸せのためのガイドライン」と捉え、これらのことを弁護士はじめ沢山の専門家の方々にお手伝いいただき、一つの 形にしました。EBA(エバ)のスタートです。

お客様の笑顔がなくして仕事を気持ちよく続けられるでしょうか。
理美容師が居なかったら、お客様の髪の毛はどうなってしまうでしょう。
理美容師が居なかったら、お客様たちはいったい何歳に見えるでしょう・・・。

理美容師とお客様の間でお互いの義務を果たし、メリットだけでなくリスクも共有することで、喜びや幸せを共有 できるのだと思います。 お客様と理美容師は互いに大切な人生のパートナーシップを結んでいます。 だから、プロである理美容師がリードし、ヘアカラーのメリットをリスクを含めてお客様に知っていただくこと。何度も、何度も、毎回伝えることでようやく理解を得られることもあります。

これは決してお客様への脅しではなく、何か起こったときに一緒に乗り越えるための準備です。

アレルギーにならない人もいるし、大丈夫だったのにいきなりアレルギーになる人もいるし、最初からダメな人も います。最悪のケース、パッチテストをしてもアレルギーを回避できない場合だってあります。

最初からダメだったら、違う手段で綺麗に。
急にダメになったら、それ以降はカラーの種類や手段をかえる。
そういう提案が理美容師にとってのクリエイティビティ。
ずっと最後までアレルギーにならなければそれはラッキーだったということ。
お客様にとって、そして理美容師にとっても。

ヘアカラーを悪とする必要はないのです。沢山の人々を幸せにしてきモノですから。 長所が大きいからその分の短所があるのです。ヘアカラーは悪でも善でもなく必要なモノです。

理美容師とお客様がヘアカラーを理解できれば、皮膚トラブルは問題でなく、共有すべき美への通過点となります。  そして最後に、このEBAの活動は講習会だけのためでなく、理美容師が自分達自身を守るための団体、また理不尽 な環境を作り出す根源に変革を巻き起こす団体にしたいと活動をしております。

 

いざわ
EBA 理事長 伊澤昌高